新電力のメリット・デメリットは?電力自由化で失敗しないための基礎知識

電力自由化から数年が経ち、新電力への乗り換えを検討している方も増えてきたかと思います。

しかしいざ新電力を利用するにあたっては、様々な不安や疑問も多いのではないでしょうか。

多くの方にメリットの多い新電力への乗り換えですが、よく調べておかないとむしろ電気代が高くなったり、高い解約金に悩まされたりしてしまうなどのデメリットもあります。

この記事では新電力に乗り換えるメリットと、知っておきたい新電力のデメリットをそれぞれ分かりやすく解説していきます。また、失敗しないしないためのアドバイスもあわせて紹介します。

新電力への切り替え前に知っておいて欲しい内容になっているので、ぜひ覚えておいてください。

新電力に乗り換えるメリット

電力自由化により新たに登場した新電力は、自社の契約者数を伸ばすため様々な差別化や工夫を図っています。

大手電力会社から新電力に乗り換えることで、私たちは以下のようなメリットを享受できるようになります。
  • 電気料金が安くなる
  • 独自のサービスを受けられる
  • 環境に優しい電気を使える
  • 電気の品質はそのまま

電気料金が安くなる

新電力の多くは大手電力会社からの乗り換えを促進するため、安い電気料金プランを打ち出しています。そのため、多くの新電力で乗り換えるだけで電気料金を安くすることができるのです。

節約できる電気料金は新電力によって異なりますが、例えば4人暮らしの平均的な電気使用量の家庭では年間2万円以上もお得にすることが可能になります。

また、新電力どうしても価格競争が起こり、各社それぞれがお得な料金プランを次々に展開するようになりました。他社より1円でも単価を安くする新電力や、電気をたくさん使うほど割引率が大きくなる新電力、夜間の電気代を割安にする新電力などその特徴は様々です。

このように、新電力に乗り換えることで電気料金を安くできるのが1つ目のメリットです。

独自のサービスを受けられる

新電力の中には、料金面での差別化だけでなく既存の事業を生かして独自のサービスを展開しているところもあります。

例えば通信事業を本業とする新電力では、スマホやネットの料金が割引になるサービスを用意しています。ガス会社が提供する電気のサービスでは、ガスとのセット割を用意しているところがほとんどです。セットで契約することで請求を一本化することもできます。

また、電気代の支払いで提携ポイントが貯まるなどのサービスを展開している新電力もあります。ポイント還元により実質料金をお得にすることが可能になるでしょう。

このように料金面以外でも、新電力ならではの独自サービスのメリットを受けることもできるようになります。

環境に優しい電気を使える

新電力によって、再生可能エネルギーを多く使った電気を提供していたり、二酸化炭素の排出量を抑えた発電方法をとっているところがあります。

大手電力会社を使っていた時は発電方法を選べませんでしたが、新電力を選ぶことで環境を意識した電気を使うことができるようになります。

環境に配慮した電気を使いたいという方は、発電方法や電源構成でも電気を選べるのが新電力のメリットです。

電気の品質はそのまま

新電力に切り替えたからといって、電気の品質が落ちたり、停電が増えたりといった心配はなく電気を使うことができます。

電気を家庭まで送る送電網はこれまでどおり大手電力会社が管理しますし、もし新電力の供給体制に不備が生じても大手電力会社がバックアップするような制度になっています。

つまり私たちは安い料金で、自分にあった新電力をこれまでと同じ品質で使い続けることができるのです。

要注意!新電力のデメリット

電力自由化によって誕生した新電力は多く、私たちはその中から自分で契約する新電力を選ばなければなりません。そのため、選び方を間違えたり、しっかりと比較検討しないとむしろ損をしてしまう可能性もあります。

また大手電力会社では当たり前だったことも、新電力に切り替えることで変わってしまい不都合が発生する場合もあります。

契約してから後悔しない為に、新電力のデメリットを確認しておきましょう。
  • 電気料金が高くなる場合がある
  • 新電力が倒産・撤退する可能性がある
  • 解約金が発生する新電力もある
  • 支払い方法が限られる
  • 紙の検針票が有料

電気料金が高くなる場合がある

新電力は多種多様なプランを用意しているため、自分の生活スタイルに合わないプランを選んでしまうとかえって電気料金が高くなる可能性もあります。

特に一人暮らしの方、自然エネルギーを使った新電力を契約したい方、オール電化の方は注意が必要です。

例えば以下の新電力があったとします。

A社:電気をたくさん使うと安くなる
B社:電気をあまり使わない場合に安くなる
C社:自然エネルギーを多く使用している

一人暮らしなど、電気をあまり使わない方がA社を選んでしまった場合、かえって今までより割高になってしまう可能性があります。

また、C社のような自然エネルギーを多く使う新電力では、電気料金は割高に設定されている場合もあります。発電にかかるコストを電気料金に転嫁している場合が多いからです。

さらに、オール電化の家庭では新電力で対応するプランがほとんどないため、乗り換えると多くの場合で値上がりしてしまいます。

このように新電力であれば必ず電気代が安くなるというわけではありません。自分の生活スタイルや、自分が何を重視するかなどをあらかじめ明確にした上で新電力を選ぶようにしなければなりません。

テレビのCMでよく見るから、知人に勧められたからという理由だけで選ぶと、新電力に乗り換えてもお得にできない可能性があるのです。

新電力が倒産・撤退する可能性がある

大手電力会社はインフラ企業として国から様々なバックアップを受けていますが、新電力は営利企業なので経営状態により倒産・事業撤退してしまう可能性があります。

実際に福島電力という新電力が経営悪化で倒産、エレトス合同会社という新電力が代理店の不祥事で撤退ということもありました。

万が一契約していた新電力が倒産・撤退したとしても、直ちに電気が止まることはなく、地域の大手電力会社が当面の間は電気の供給を肩代わりしてくれる仕組みになっています。

ただし、契約者は一定期間内に別の新電力をあらためて選びなおし、契約しなければならなくなります。

可能性としては極めて低いですが、倒産や撤退のリスクがあるというのが新電力を利用するデメリットです。

新電力の経営状態を判断するのは難しいですが、大手電力会社が出資した新電力や、他事業で大きなシェアを獲得している新電力、契約者数が多い新電力では倒産・撤退のリスクは少ないと言えるでしょう。

解約金が発生する新電力もある

新電力の中には契約期間を定め、その期間内や更新月以外で解約すると解約金・違約金を請求する場合もあります。

特に長期契約で割引を適用するような新電力や、ネットなどとのセット契約をする新電力では解約金が設定されている場合もあるため注意してください。

解約金・違約金の相場は500円~2,000円ですが、解約金がかかる新電力を契約してしまうと、別の電力会社に切り替える際に余計な出費を必要としてしまいます。

解約金がかからない新電力も多いため、これらの費用が発生してしまう新電力を選ぶと大きなデメリットになるでしょう。

解約金の有無は各社HPのトップページや、「よくある質問」などに掲載されているので申し込み前にしっかり確認しておくようにしてください。

支払い方法が限られる

電気代の支払い方法がクレジットカード払いのみといった新電力も多くあります。

今までの電力会社では口座振替、振り込み票での支払い、クレジットカード払いなどから選べましたが、新電力ではコストカットのためクレジットカード払いのみに限定している場合が多いです。

クレジットカードを用意できない、支払いには設定したくないという方は、口座振替などにも対応した新電力を選ぶようにしましょう。こちらも各社公式サイトの「よくある質問」などで確認することができます。

紙の検針票が有料

大手電力会社では、毎月紙の検針票(料金明細)が送られてきていましたが、新電力ではWEB上で確認することになるためほとんどの場合で紙の検針票を発行していません。

紙で管理したいという方は、WEBページを印刷するか、別途100円程度を支払って発行してもらうことになります。

基本的にはWEBで確認することをおすすめしますが、どうしても紙で必要な方は有料になってしまうので注意してください。

なお、新電力を利用するとWEB上でいつでも電気代・電気使用量を確認できるようになります。特に電気使用量は月別・日別・時間別などでグラフで確認できるようになるため、慣れてしまえば非常に便利なサービスです。

新電力への乗り換えで失敗しないためのアドバイス

新電力のメリット・デメリットを踏まえて、新電力への乗り換えで失敗しないしないために3つのアドバイスをお伝えします。
  • 自分の電気使用量・電気代を把握する
  • 公式サイトでシミュレーションする
  • 解約金の有無を確認する
新電力は必ずしも全員が電気代を安くできるわけではありません。そのため、まずは自分の電気使用量や電気代を把握しておくようにしましょう。検針票がある場合は検針票で、「電気使用量(kwh)」「契約アンペア」「1ヶ月の電気代」を確認します。

続いて、気になる新電力が見つかったら、公式サイトでシミュレーションができるのでシミュレーションをしましょう。自分の電気使用量を入力することで、その新電力でどれくらい安くなるか、あるいは高くなってしまわないかが分かります。

最後に、その新電力の解約金の有無をチェックします。多くの新電力で解約金はありませんが、あるならどんな条件か、負担できる金額かなどを事前にしっかり確認しておくようにしましょう。

これらの手順を踏むことで、新電力に乗り換えてお得にすることができるようになるはずです。

契約後に失敗しないために、メリットデメリットを把握した上でぜひ実践してみてください。

まとめ

新電力のメリット・デメリットをまとめてきました。

新電力はお得になるといったメリットが先行しがちですが、知らないと損をしてしまうデメリットも多いことが分かっていただけたと思います。

あまり神経質になる必要はありませんが、両面を知った上で正しく新電力を活用してみてください。
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