消費者への影響は?JXと東燃ゼネが経営統合で売上14兆円

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JXホールディングスと東燃ゼネラル石油が経営統合

石油業界及び国内有数の大企業が経営統合したビックニュースが報道され、日本のみならず海外の投資家たちからも注目が集まっています。

業界で圧倒的なシェアを誇るJXホールディングスと、出光興産・コスモ石油に次いで第4位(H25年-26年)の東燃ゼネラル石油が経営統合する運びとなり、売上高だけ見れば自動車関連企業に占められていたトップ3に割って入るかたちとなります。

両社とも一般家庭向けの電力販売を行う新電力として以下の記事で紹介していますが、この統合によって消費者へも多少は影響してくるものと思われます。

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なぜ経営統合に至ったのか?また、統合することによってどう変化していくのかまとめてみました。

JXと東燃ゼネ、経営統合へ

2015年11月16日にJXが東燃ゼネに対して経営統合を打診しているニュースが流れ、年内に合意するのでは?と騒がれましたが、2015年12月3日に基本合意した発表がされました。情報提供サイトのロイターが発信している記事を紹介します。

JXホールディングス と東燃ゼネラル石油 は3日、2017年4月をめどに経営統合することで基本合意したと発表した。石油製品の需要の縮小を背景に先行きに厳しさが増す中、統合によって合理化を進め競争力を高める。

(中略)今回の統合が実現すれば、売上高は出光・昭和シェルの2倍近い14兆円台と、業界で突出した規模の石油元売り業者になる。

出典:ロイター

まだ基本合意の段階なのでこれから詰めていく問題は沢山あると思いますが、実現すれば売上高14兆円と石油元売り業者としては突出した存在となります。

国内石油需要の減少で厳しい経営環境に

石油業界の売上高推移

JXホールディングスが経営統合の提案をするに至った理由は、国内で石油を必要とする人の減少が続いており、今後を見据えて厳しい経営環境になっていくと予想したからです。

石油業界の売上高推移では平成21年から伸び続けているようにも思えますが、東日本大震災の福島第一原発事故の影響もあり、石油・石炭以外の新エネルギーの開発が一気に進んでいます。

また、プリウスなどの電気自動車が普及した事や、トヨタが発表した世界初の水素自動車「MIRAI(ミライ)」がガソリンに代わったエネルギーとして一般的となっていくでしょう。そうなっていくのは周知の事実であり、石油元売り業者たちは以下のような開発を既に開始しています。

  • エネファーム(JX)
  • 風力・バイオ・地熱発電など(出光)
  • 風力・太陽光発電など(コスモ)

他の業者も発電事業への投資は進んで行っており、石油・石炭離れは更に加速していくと思われます。

経営統合によって生まれるもの

JXと東燃ゼネが統合したからと言ってENEOS(JX)やESSO・ゼネラル(東燃)が運営するガソリンスタンドはそのまま継続するようです。ただ、将来的には両社にとって最適なブランドも視野に入れて、新たな持ち株会社の称号も検討していくとされています。

では資本力のある両社がなぜ統合したのか?そこには4つの目的があります。

  1. 製油所などの統廃合
  2. 川崎地区の製造拠点の一体運営
  3. 組織の統廃合、効率化
  4. 精製・製造、物流や販売の最適化

これらの最適化により統合してから5年以内に、連結ベースで1,000億円以上の収益を改善を目指します。

家庭向けの電力販売への影響は?

JXは「ENEOSでんき」、東燃ゼネラルはそのままの社名で『一般家庭向け小売電気事業者』へ登録を済ませています。今回の経営統合ではたしてその電力事業にどのような影響をしてくるのか予想してみます。

新たな新電力でメリット拡充するかも

どちらの企業も一般家庭向けの電力販売を行うことは公式に発表しているので、大手電力会社(東電など)からENEOSでんきなどへ切り替えて利用する人はいるでしょう。ただ、統合によって「JX+東燃ゼネ=新電力」が誕生するかもしれません。そうなった場合・・

ガソリン割引を受けられるガソリンスタンドの数が増える

少し前のデータとなりますが全国にあるガソリンスタンドの数となります。

ENEOS 11,000店
ESSO・モービル・ゼネラル 3,300店
IDEMITSU 3,800店
昭和シェル 3,400店
コスモ石油 3,200店

上記の店舗数は数年前のデータで、ブランド名が移行するなどして正確な数値ではありません。更に詳しい店舗数を確認したい場合は、各社の公式HPなどで確認してください。

JXと東燃ゼネが統合するとENEOSで11,000店舗、ESSO・モービル・ゼネラルで3,300店舗、合わせて約15,000店舗あることになります。仮に両者の新電力が誕生したら、どの地域でも電気とガソリンの割引が容易に受けられるようになり、消費者へは大きなメリットが生まれるはずです。

電気とガソリン+αがあるかも

一般家庭向けの電力販売では「セット割及びトリプルセット割」に注目が集まっているのはご存じだと思いますが、新たな新電力が誕生すると更なるセット内容の充実が考えられます。

例えば、JXのENEOSでんきはTポイントカードや、KDDIなどとの提携が進んでおりガソリンとのセット割を含めた販売が予想されます。また、東燃ゼネラルも異業種との提携を進めていくでしょうから、両社の強みである石油(ガソリン)・通信・ポイント・その他のサービスの組み合わせが実現しそうです。

どちらにしてもJXと東燃ゼネの経営統合は、消費者にとってデメリットとなることはないでしょう。本格的に動き出すのは少し先でしょうが、頭の隅っこにでもしまっておくべき事かもしれません。

関連記事:新電力が実施するセット割はライフスタイルに合わせて選ぶ

まとめ

市場関係者の方にはビックニュースであることに間違いありませんが、あまり関係のない消費者にとっては「ふ~ん」ぐらいのことでしょう。しかし、あなたの電気料金が安くなってセット割でお得になれると分かれば、少しは興味が湧いてくるのではないでしょうか?

今後、どのような展開になるのか私では分かりませが、関連性のあるニュースが更新されたら当サイトでもお知らせするようにします。

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